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税務署長公開講演会を開催

 12月16日 ホテルグランドパレス塩釜において、塩釜税務署長 平川 昇 氏を講師にお招きし、『税あれこれ』と題し公開講演会を開催した。

 例年、青年部会(部会長 今野洋志)が主催する12月公開例会で、特に地元税務署長の話が直接聴けることで参加者も多く、とても人気の高い事業ですが、本年度は新型コロナウイルス感染症の影響により部会事業も中止や延期が続いていたことから、多くの部会員が参加できるよう女性部会(部会長 佐藤郁子)との合同で開催した。

 税務署長講演というと、どうしても難しく硬い「税」の話とイメージしがちで、聞き手側も構える傾向にありますが、そこは百戦錬磨の平川署長、参加者の雰囲気を察してか、出身地「能代市」の最新の話題や自宅から塩釜に通勤する際の苦労話、通勤時間を活用したスマホのビデオ鑑賞(「男はつらいよ! 50巻」)の話で場を和らげたところでプロローグは終了。さらりと配付テキストに沿って本題である「税」について講演した。

 「税」といっても、前職(仙台国税局 企画課長)で取り組んでいた「税務行政の将来像(スマート税務行政の実現に向けて)」について、今後どのように具体化し、実現していこうとしているのか、分かりやすい表現で丁寧に解説した。

 予定の60分があっという間に経過することとなり、さすが税のプロの講演と参加者は納得した。なお、主な内容は以下のとおり。

 ≪税務行政の将来像≫

  1. 税務署単位で行っている事務(例えば、申告書受付、データ処理、誤り是正、還付など)を集約(センター化)し、集中処理する。事務も職員もセンターに集め、全国の拠点(センター)で効率よく処理する(内部事務の集約化(業務改革))
  2. 現在のKSKシステム(国税総合管理システム)から新たな次世代システムへ、業務フローの見直しと一体的に進める(情報システムの高度化(インフラ整備))
  3. e−Taxの法人利用者は、85%と言われるが、申告書、付表、決算書等の全ての書類が送信されない中での数値で、提出書類全てを電子化しないと効率化とならない(税務手続きのデジタル化 = e−Taxの推進)
  4. 外国の金融機関等を利用した国際的な脱税及び租税回避に対処するため、共通報告基準(CRS:Common Reporting Standard)に基づき、各国の税務当局が自国に所在する金融機関等から非居住者が保有する金融口座情報の報告を受け、租税条約等の情報交換規定に基づき、その非居住者の居住地国の税務当局に対しその情報を提供し課税・徴収の効率化を図る(CRS情報の積極的活用)
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